手取りが額面より少なくなる理由
会社から提示される「年収」「月給」は額面(総支給額)であり、実際に振り込まれる金額ではありません。額面からは、所得税・住民税といった税金と、健康保険・厚生年金・雇用保険といった社会保険料が差し引かれます。残った金額が「手取り」です。
差し引かれる割合は年収によって変わりますが、おおまかには額面の 75〜85% 程度が手取りになるケースが多く、年収が高いほど税率が上がるため手取りの割合は下がっていきます。それぞれの控除のしくみは、給与所得控除の解説、住民税の解説、社会保険料の解説で詳しく説明しています。
入力項目の意味
年収(または月収+賞与):額面の金額を入力します。手取り額や振込額ではない点に注意してください。源泉徴収票なら「支払金額」の欄が額面年収にあたります。
年齢区分:40歳以上 65歳未満の方は健康保険料に介護保険料が上乗せされるため、同じ年収でも手取りが少し減ります。該当する区分を選んでください。
扶養家族の人数:配偶者控除・扶養控除の対象となる家族がいると課税所得が下がり、所得税・住民税が軽くなります。共働きで配偶者の収入が多い場合は、配偶者を扶養家族に数えない点に注意してください。
都道府県:健康保険(協会けんぽ)の料率は都道府県ごとに異なるため、お住まい(勤務先)の都道府県によって社会保険料がわずかに変わります。
月収から計算するときは賞与の入力を忘れずに
月収モードで計算する場合、見落としがちなのが賞与(ボーナス)の入力です。日本の給与では「年収 = 月収 × 12」とならないことが多く、賞与の有無で年収が大きく変わります。
所得税や住民税は年収全体に対して計算されるため、賞与を入力しないと税額が実際より少なく見積もられ、手取りの目安がずれてしまいます。「賞与なし」「月収の◯ヶ月分」「金額を直接入力」のいずれかで、実態に近い条件を設定しましょう。
結果の見方:内訳をチェックする
計算結果では、手取り額(年額・月額)だけでなく、その内訳を確認するのがおすすめです。額面年収からどの項目がいくら引かれているか――給与所得控除を引いて課税所得が決まり、そこから所得税・住民税が計算され、別途、健康保険・厚生年金・雇用保険の保険料が差し引かれる、という流れが一目でわかります。
内訳を見ると、「税金よりも社会保険料のほうが大きい」「年収が上がると所得税の伸びが大きくなる」といった構造に気づけます。転職や昇給で年収が変わるとき、増えた額面のうちどれくらいが手元に残るのかを把握するのに役立ちます。
こんな場面で使えます
転職オファーの比較:提示年収が異なる複数のオファーを、手取りベースで比較できます。賞与の比重が違う会社どうしの比較では、月収+賞与モードが便利です。
ライフプランの検討:家賃や住宅ローンの目安は手取りをもとに考えるのが基本です。「手取りの3分の1」のような目安を当てはめる前に、まず正確な手取りの目安を把握しましょう。
働き方の変更:扶養の範囲で働くか、フルタイムに切り替えるかといった検討でも、条件を変えて何度か計算することで影響を比較できます。